フレイル予防のために
- 2023年06月06日
こんにちは、薬剤師のTです。
前回の健やかに老後を送るためのお話ともつながる内容になります。
今、話題のフレイルについてです。
医学用語の「flailty(フレイルティー)」が語源で、病気ではないけれど、年齢とともに筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要介護の中間といえる状態のことです。
身体的フレイル…体の力が入らない、動けない
精神的フレイル…やる気が起きない、張り合いを感じない
社会的フレイル…人づきあいがない、家から出ない
人生100年時代と言われる現代でフレイルを予防することは、介護や介助を受けるかもしれない将来を考えると、とても重要なことです。
今回は身体的フレイル予防についてお話させていただきますが、それを判断する要素の1つに筋力低下があります。利き手の握力で確認します。
男性は26kg未満
女性は18kg未満
だとフレイルの可能性で、筋肉・筋力の年齢における衰えだけを称してサルコペニアともいいます。
握力は日常生活で必要とされる場面が多々あります。
握力は寿命の長さに影響する重要な目安になります。
その握力を鍛えるために器具を使わず手軽にできる運動法をご紹介します
<グーパー法>1セット
①両手を前に突き出す
②両手を閉じて前腕筋に力を入れる
③パッと両手を広げる
④2~3の動作を100回繰り返す
▷1分間のインターバル
100回を1セットとして、2セットを目標に無理なく行ってください。
開始当初から頑張ってしまうと筋肉痛による後日の不便さが心配です。
徐々に慣らしていき、3セットが無理なく生活に支障を来さないレベルまで握力を増加させましょう。
意識してやっているとだんだん手が張ってくるのが分かります。
肩に力が入ったり、腕が伸ばしきれていないと効果が半減してしまいますので注意してください。
しっかり時間をとって計画的(決まった時間)に行うのがより良いですが、
何かの合間だったり、思い出した時に軽くするだけでも、時間の無駄なく無理せず実施できると思います。
例えば料理をしている間、信号待ちなどでもできる場面はあります。
筋力の低下は認知機能の低下にもつながることが知られています。
特別な器具は必要なく、いつでもどこで取り組めるかなり簡易なトレーニング法でも握力をしっかりと回復し鍛えられますので是非取り組んでみてください。
ひばり薬局では、患者様のご意見などを医師へフィードバックすることもあります。
皆さまの症状や経過などお聞かせください。コミニュケーションさせていただくことで親身に健康のお手伝いをさせていただきます。