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【薬屋のひとりごと】読んでみた。

  • 2023年11月13日

AmazonPrimeが、私に『薬屋のひとりごと』をおすすめで猛プッシュしています。

“薬屋”、同業?。内容が気になります。物語は、

Story

大陸の中央に位置するとある大国。その国の帝の妃たちが住む後宮に一人の娘がいた。
名前は、猫猫(マオマオ)。

花街で薬師をやっていたが、現在は後宮で下働き中である。
ある日、帝の御子たちが皆短命であることを知る。
今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。

美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。
人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。
壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。

稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。

https://kusuriyanohitorigoto.jp/#intro

2011年10月に小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始された、著者日向夏によるオンライン小説で、2017年からは月刊誌2誌で、それぞれ別の漫画家が連載しています。
ドラマ化や映画化、アニメ化されると、私はまず原作が読みたくなります。
公開されているオンライン小説の数話を読んでみました。

猫猫は、庶民出身でありながら、後宮で生き抜く聡明さや、他人を思いやる優しさを持ち合わせた、魅力的なキャラクターであると感じました。
舞台は、架空の中国風帝国。
作中には下記の描写がーーーーー
「猫猫の左腕には無数の傷がある。
切り傷、刺し傷、火傷の痕に針のようなものが刺された痕。」
・・・中略・・・
「実験と称し、少しずつ毒に慣らした身体を作ってきた猫猫は、おそらく多くの毒は効かなくなっていることだろう。」とか、
「傷薬や化膿止めの効能を調べ、毒を少しずつ飲み耐性をつけ、時に自分から毒蛇を噛ませることもあった。たまに量を間違えて、倒れることもあった。」
これは、薬屋の仕事としてではなく、猫猫の知的欲求を満たすための行為である。時代と場所が違えばきっとこう呼ばれていることだろう、『狂科学者マッドサイエンティスト』と。
ーーーーーーとあります。
毒や薬学に精通した猫猫は、さまざまなシーンで薬と毒物に関する知識を披露します。
そういう意味では、猫猫は魅力的で複雑なキャラクターとして描かれています。
そして、彼女は薬師としての能力が高く、その知識とスキルと相まって、また探究心旺盛な彼女の性分なのか、さまざまな問題や事件に立ち向かいます。

この作品は、薬剤師としての使命感、倫理感に加え、職業的な考察も豊かに描かれています。また薬学史においても興味深い作品だと思いました。
薬剤師は、医療現場において、患者の健康だけでなく、患者を取り巻く環境や社会状況にも配慮する必要があるのですが、
そういった点など、猫猫によってうまく表現されています。
また、様々な経験を経て、薬剤師としての知見が増し成長していく様子、短編的ではありますが、引いた伏線がちゃんと回収たり、先が読みたくなるように巧みに描かれています。

進むに連れて、謎解きミステリー要素や後宮の権力争いなど、政治的な要素も絡んで、この先物語は多層的に展開されていくようです。

若い方が読み、化学(物語では主に毒)や・薬学に興味を持ち、将来を目指すようなことがあると嬉しいですね。


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