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風邪をひいた時の栄養ドリンクはどうなの?

  • 2024年05月22日

こんにちは、ひばり天王町薬局の管理薬剤師のTです、いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。
昨今、気温が上昇し汗ばむ陽気が続いておりますが、夏に向けての熱中症対策などはできておりますでしょうか?暑さが本格化する前のこの時期が大切です、過去のコラム「熱中症対策は今からやりましょう」を是非ご確認ください。

先日、知り合いからこんな質問を受けました。
「風邪などひいて体が弱った時は“栄養ドリンク”とか飲んでもいいの?風邪薬との飲み合わせなども含めて薬剤師からの見解をきかせて」と。
知り合いの質問の栄養ドリンクは、超メジャー商品です。数多くの栄養ドリンクがコンビニやドラッグストアで販売されていますね。

私自身このような滋養強壮剤の類を飲む機会があまりないのですが、培った知識の中から下記のように考察してみました。

大前提として、よほど偏った食生活をしていない限り特に飲む必要はないと考えます。
また体調の良し悪しに関わらず常用している方を、たまにお見かけしますが好ましくないと思います。
下記に成分を記載しましたが、これらの栄養素は普段の食事(野菜・肉・魚・大豆類)で充分摂取はできると思います。

無水カフェインという成分

私が引っかかたのが「無水カフェイン」という成分です。

風邪の時は休養を摂ることが一番の治療になるためカフェインの覚醒作用で眠りの質が悪くなる可能性があります。また、利尿作用による発熱時の脱水が懸念されます。
私が仮に栄養ドリンクを飲むとしたら、「体調悪いがどうしても仕事を休むことができない」、「大事なプレゼンをしないといけない」そんな状況に陥った時にカフェインのメリットを利用します。

体力低下時で安静にしたいときは、メジャー栄養ドリンクのラインナップに“カフェインフリー”を謳っている商品があったりしまします。
・リポビタンフィール
・アリナミンナイトリカバー
特に、この2種は無水カフェインを含まない上「グリシン」成分を配合しています。グリシンは、眠りの質を良くするアミノ酸です。

風邪薬

それから風邪薬、いわゆる「総合感冒薬」の7~8割くらいにはカフェインが含まれています、栄養ドリンクとの併用により過剰摂取となり不眠はもちろん頭痛、動悸などを起こすことがあります。胃潰瘍や心疾患の方は特に注意が必要です。

まとめ

昨年の冬には胃腸風邪も流行りましたが、胃腸風邪には発熱だけでなく下痢を伴います。
脱水のことを考えると、オーエスワンやポカリスウェットなど経口補水剤で水分を補うのが大切です。
栄養ドリンクについては賛否両論ありますが、上記はあくまで主観として知り合いには回答しました。
でも自分が薬剤師であることを知り頼っていただけるのはとてもありがたいうえ、自身の勉強にもなります。

こういった日常の些細なこと、健康や栄養補助食品、アプリなどの疑問など、お気軽にご質問ください。

栄養ドリンクの成分

知り合いが訪ねた栄養ドリンクの成分

●フルスルチアミン塩酸塩(ビタミンB1誘導体):5mg
●リボフラビン(ビタミンB2):2mg
●ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6):10mg
●ニコチン酸アミド:25mg
L‐アスパラギン酸ナトリウム水和物:125mg
●無水カフェイン:50mg



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