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セルフメディケーション税制を使って市販薬購入費の負担を減らす方法

  • 2025年03月04日

こんにちは。ひばり安西薬局の薬剤師です。

今回のテーマは、「セルフメディケーション税制」についてです。
セルフメディケーション税制は前回の医療費控除の特例となります。

セルフメディケーション税制とは

 

健康の保持増進および疾病の予防への取組として一定の取組を行っている方が、平成2911日から令和81231日までの間に、自己または自己と生計を一にする配偶者その他の親族のために特定一般用医薬品等購入費を支払った場合には、一定の金額の所得控除(医療費控除の特例)を受けることができます。
(引用:国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1129.htm

この税制を受けるには、対象となる医薬品を購入した場合に限られます。いわゆる市販薬(OTC医薬品)が対象となります。

セルフメディケーション税制の適用条件

 

セルフメディケーション税制を利用するには、以下の条件を満たす必要があります

本人が健康の維持・増進や疾病予防のために一定の取り組みを行っていること

対象となる市販薬(OTC医薬品)を年間12,000円以上購入していること

通常の医療費控除と併用しないこと

 

 

それでは順番に見ていきます。

特定健康診査(メタボ健診)

定期健康診断(会社の健康診断)

インフルエンザ予防接種

がん検診

その他の健康診査

などのことを指します。会社員や公務員の人は、勤務先の健康診断を受けていれば適用対象となります。

 

控除額の計算方法

控除額の計算式は次のようになります。
控除額=(対象医薬品の購入額−12,000円)
ただし、上限は88,000円です。
例えば、年間で30,000円分の対象医薬品を購入した場合、
30,000円−12,000円=18,000円が所得控除の対象となります。

通常の医療費控除と併用しないこと

そして、注意しなければならないのは、前回の医療費控除と併用ができないという点です。1年間を通してどちらを適用したほうが控除額が大きくなるのかを考える必要があります。

対象となる医薬品

 

対象医薬品とありますが、具体的にはどのような医薬品を購入した場合に控除の対象となるのでしょうか。詳しくはこちらのサイトからご確認ください。

(引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124853.html

 

一例

風邪薬(ルル、パブロン、ベンザブロックなど)
鎮痛剤(バファリン、イブプロフェン、ロキソニンSなど)
胃腸薬(ガスター10、キャベジン、パンシロンなど)
鼻炎薬・アレルギー薬(アレグラFX、コンタック鼻炎薬など)
湿布・外用薬(ボルタレンEX、フェイタスなど)
禁煙補助薬(ニコレット、ニコチネルなど)

などがあります。対象商品には、パッケージやレシートに「セルフメディケーション税制対象」と表示されているため、購入時に確認しましょう。
また、この税制を適用するにも確定申告が必要となります。
昨年202411日~20241231日までに購入した分の控除を受けるには、今年の2025217日(月)~2025317日(月)までに確定申告が必要です。

前回に続き、今回も医療費にかかる控除のお話でした。
知っているのと知らないのとでは将来大きな差になるかもしれません。
賢く節税をして自己負担を減らしながら身体のケアをしていきましょう。



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