
サルコペニア予防
- 2025年03月12日
こんにちは、ひばり末広薬局の薬剤師Nです。
寒い日々が続いておりましたが、ようやく寒さも和らいできて過ごしやすい季節になってきました。冬の間、外に出られない日が多かったのではないでしょうか。
さて、『サルコペニア』という言葉を聞いたことはありますか?

サルコペニアとは
主に加齢による全身の筋肉量の減少のことで結果、身体機能の低下や筋力の低下を表します。サルコペニアによって筋肉が落ちると、日常のちょっとしたことが難しくなり、転倒から寝たきりなど介護が必要となる原因になる為、予防や早期の発見が重要となります。
日常の中、これらの症状に覚えはないですか?
・手に力が入らず、ペットボトルの蓋が開けられない
・信号が青の間に横断歩道を渡り切れない
・何もない床でつまづく
もし思い当たる点があったのでしたら要注意です。
実際に診療所などで行われているテストがあるので試してみて下さい。
サルコペニアの診断
●指わっかテスト
椅子に座って両手の親指と人差し指を使って大きな輪を作ってください。利き手と反対側のふくらはぎの一番太い部分と手の輪、どちらが大きいか比べてみて下さい。手の輪の方が大きい場合要注意です。
●立ち上がりテスト
椅子から立ち上がる動作、座る動作を5回行います。かかった時間が12秒以上の場合は要注意です。
2つがとも引っかかってしまった場合は、サルコペニアの疑いがありますので詳しい検査が必要かもしれません。
サルコペニアの原因

厚生労働省HPより
タンパク質は1gあたり4kcalで1日の必要エネルギーの15~20%ほどが望ましいとされています。そのため計算すると男性で1日70g、女性で55gほどのタンパク質が必要となってきます。
タンパク質は主に肉や魚、牛乳に含まれている動物性たんぱく質と大豆や枝豆、ブロッコリーなどに含まれている植物性たんぱく質に分けられます。たんぱく質を効率よく接種する場合、吸収率が高く、体では作ることのできない必須たんぱく質も含まれている動物性たんぱく質をお勧めします。
サルコペニアの予防
サルコペニアには効果のある薬や治療法はありません。サルコペニアにならないようにするには筋肉量を維持、増強していくことが必要となります。それには適度な運動習慣とタンパク質の多い食生活が大切になってきます。
1日にどれくらい食事をとればいいのか
皆様は日々の食事をどれだけ取っているでしょうか?
今の体に必要なエネルギーはどれくらいか把握されているでしょうか?
●1日に必要なエネルギー量=身体活動レベル×基礎代謝基準値×体重
厚生労働省から、各年齢、性別の基礎代謝基準値というものが公表されております。それにご自身の体重をかけてご自身が1日にどれ程体を動かしているからの目安となる身体活動レベルをかけます。
ご自宅でできるおすすめの運動
ベッドや床に仰向けになります。膝を立てて90度に曲げます。手は体に合わせて床につけて下さい。
①ゆっくりお尻を持ち上げて膝から肩まで直線になるようにしましょう。
②ゆっくりお尻を戻していきます。
①②の動作を10回繰り返します。その後1分ほど息を整えます。これを2-3セット繰り返しましょう
両足でできない場合は片足ずつ行いましょう。
②ゆっくり足を下ろしていきます。足は床につかないところで止めて下さい。①②の動作を10回繰り返します。その後1分ほど息を整えます。これを2-3セット繰り返しましょう
両足でできない場合は片足ずつ行いましょう。
①膝を伸ばしたまま、かかとを限界まで上げてつま先立ちをしてください。。
②ゆっくりとかかとを下ろしていきます。かかとが床につかないところで止めて下さい。①②の動作を20回繰り返します。その後1分ほど息を整えます。これを2-3セット繰り返しましょう
両足でできない場合は片足ずつ行いましょう。
健康は日々の食事、運動の積み重ねです。最初は時間の空いているときにちょっとずつ、1日1杯牛乳を取りいれるなど、続けられる目標を決めて始めてみましょう。
ひばり薬局では、患者様のご意見などを医師へフィードバックすることがあります。
皆さまの症状や経過などお聞かせください。コミニュケーションさせていただくことで親身に健康のお手伝いをさせていただきます。