ソーシャル・ジェットラグについて - ひばりグループ

INFORMATION

ソーシャル・ジェットラグについて

  • 2025年08月12日

はじめに

こんにちは、ひばり天王町薬局の管理薬剤師Tです。

連日猛暑が続き、40超えとなる地域もチラホラという昨今ですが体調など崩されておりませんか?水分摂取はもちろん、食欲が落ちやすい時期ですがこんな時こそ栄養摂取を心がけましょう!!

そんな寝苦しい夜が続く中、健康維持のためには欠かせない睡眠に関する話題です。皆さんは一日どのくらいの睡眠を取られていますか?日常に忙殺されていて、睡眠時間を削らざるを得ないが休日は思う存分爆睡をしたい!という方も多いのでは?私もその一人です。

現代人の睡眠調査について


 

平成末期に総務省が調査した「社会生活基本調査」によると、日本人の全年齢における平均睡眠時間は男性7時間49分、女性7時間36分となっています。働き盛りや子育てに忙しい30歳代では男性7時間24分、女性7時間22分と短くなります。
最も短い世代は40歳代で男性7時間18分、女性6時間48分です⇐私はこの年代です(;_:)

また、平日と土日で比較すると土日の方が30分~1時間程度長くなっています。
平日で疲れ切った体を休日にまとめて修復する、いわゆる「寝だめ」をしたくなるのが通常の感覚だと思います。特に連休であれば睡眠の負債を返したくなります。学生時代、金曜日は遊び惚け、休日はお昼ごろまで寝るのが生き甲斐みたいな感じでした。しかし、40代になってからは自然とそれができなくなり、遅くても8時半には起床する体となっているのは年齢によるものかと感じています。

寝だめが体に及ぼす影響について


さて、休日の寝だめが良い作用をもたらすのかという点です。
確かに一時的には疲れはとれるのですが、後の事を考えると悪影響を招きます。
それは体内時計が狂うことです。
平日に保っていた睡眠と覚醒の体内リズムが寝だめによって崩れてしまうからです。そうすると休日の夜に寝付けなくなり月曜日の朝がつらくなり、
集中力やパフォーマンスの低下を招くため、これを取り戻すため体に負担がかかってきます。これを社会的時差ぼけ(ソーシャル・ジェットラグ)といいます。

睡眠の中央値について


それでも長時間の睡眠で疲労回復をはかりたい、そして時差ぼけを防ぐためにはどうしたらいいのか?もちろん対策はあります。そのキーワードとなるのが「睡眠の中央値」です。

例えば、平日は22時に就寝し6時に起床をする場合、中央値は2時となります。ところが休前日に夜更かしし24時に就寝し、寝だめも兼ねて10時に起床すると中央値が5時となります。
このとき、中央値が3時間ずれることになります。これは日本とインドとの時差程度で、週末にインド旅行し月曜から仕事をすると言ったイメージでしょうか。体に負担をかけているということは明白で、結果的に心身の不調を招くことになるため注意が必要です。
このズレを生じないように爆睡するためには「1時間早く就寝し、1時間遅く起きる」です。ことにより平日+1時間の睡眠を確保することができます。
上記はあくまで理想論ですが、忙しさのあまりその調整も容易ではありませんが、これを少しでも意識することで、体内時計をコントロールできます。

体内リズムを崩さないための対策

 

平日も休日も同時刻に就寝・起床する

体内リズムを崩すことなく生活できますが、休日にどうしても睡眠を多くとりたい場合、起床時刻を遅くするのは1時間までとしましょう。

日光を浴びる
朝起きたら、朝陽を浴びる習慣を身につけることで体内時計をリセットすることができます。
適度な運動
適度な疲労感を体に起こすことで夜の睡眠の質を高めてくれます。
ただし、就寝前の激しい運動は交感神経を刺激してしまうためNGです。
微温湯につかる
38~39℃くらいの湯に10~15分浸かりましょう。副交感神経が優位に働いて寝つきを良くしてくれます。夏だからといってシャワーのみで済ませるのは好ましくありません。
就寝前のブルーライトに注意
パソコン、スマホ、テレビなどのデジタル機器から出るブルーライトは浴び続けると脳が覚醒し睡眠の質が落ちたり、自律神経の乱れにつながります。
21時以降は見ないなど自分なりのルールを決めておくといいかもしれません。

まとめ

いかがでしょうか?

猛暑の時期は睡眠時の知らない間に汗をかき、熱中症のリスクに晒されるためエアコン28設定で就寝しています。

まだまだこの暑さはあと1か月は続きます。体力が低下しやすいため質の良い睡眠で体調をしっかり整えていきましょう!!



ひばり薬局では、患者様のご意見などを医師へフィードバックすることがあります。
皆さまの症状や経過などお聞かせください。コミニュケーションさせていただくことで親身に健康のお手伝いをさせていただきます。