糖質制限と脂質制限はどちらが効率的?
- 2023年04月20日
ひばりグループのホームページをご覧いただきありがとうございます。
こんにちは、薬剤師Tです。
衣服が軽くなってきました、線や肌の露出が増えますね。そうすると決まって“ダイエット”の文字がチラつく方は少なくないでしょう。
世の中には“0ゼロ”を謳う食品が増えたような気がしませんか?
ところで!ダイエットのために食事制限をするときに「糖質」を抑えるべきか、「脂質」を抑えるべきかを考えたときに果たしてどちらが効率的でしょうか?
結論
一時的にやせるなら「糖質制限」長期的にやせるなら「脂質制限」です。
では解説していきます。
- 早い段階で結果が出やすい
- 糖が筋肉から抜けると水分が抜ける
- 筋肉に含まれるグリコーゲンが使われる
- グリコーゲンは4倍の水分と結合しているので大量の水分が抜けていく
- 体重は減るが、体脂肪は減っていない
*このグリコーゲンは筋肉にため込まれて蓄積される糖分です。重いものを持ち上げたりするときに筋肉が収縮するんですがその時に使われます。
ただし、糖質制限は糖の代謝能力、つまり「基礎代謝」といって寝ている時に消費されるカロリーが減っていくのでリバウンドしやすいです。早く結果が出るのでよし頑張ろう!というモチベーションにはなりやすいです。
あくまで「糖質」制限であって「炭水化物」を制限してはなりません。
では「糖質」と「炭水化物」の違いは?
同じような意味合いで使われることが多いですが、根本的に違います。
炭水化物=糖質+食物繊維
炭水化物はエネルギー源になる「糖質」とエネルギーにならない「食物繊維」の2つで構成されています。
炭水化物を抑えると食物繊維を抑えることになるので注意が必要です。
*食物繊維のはたらき
- 便通を解消する。
- 腸内環境を整える。
- 食後の血糖値の急上昇を抑えてくれる。
- 血液中のコレステロールの濃度を下げてくれる。
- 食べすぎを抑えてくれる。
食物繊維は消化酵素で分解されることがありませんが、
作用がいくつかあって、こういったところで体の中では良い働きかけをしてくれます。
食物繊維を多く含む食品
穀物、豆類、キノコ類、根菜類(蓮根・牛蒡)
食物繊維が多そうで実は控えめな食材
レタス、キャベツ
糖質は、主に主食と呼ばれる、米、パン、麺類です。
このように、糖質と炭水化物は混同してしまいがちなんですが、各々がもつ意味や役目をよく理解して上手に活用してください。
一方、脂質制限は肥満の原因となる体脂肪ができにくいようにしていきます。ご存じしょうか?
三大栄養素によってグラムあたりのカロリーは異なります。脂質は他の栄養素の倍と言われています。
エネルギー源の三大栄養素
炭水化物・タンパク質 ▶1gあたり4kcal
脂質▶1gあたり9kcal
脂質はカロリー量が多く短期的にエネルギーが体内に入ってきやすく、体脂肪にも変換されやすいという特性をもっています。
脂質は、少ないほうが体脂肪を減らしやすい。そのため、長い目で見ていくと、筋肉量もそこそこあって、体脂肪を少ない状態にしていけば、基礎代謝もよくなって
引き締まった体つきを維持していきやすくなります。
つまり健康的なやせ方ができるというのが私の見解です。
ただし、脂質といっても体に良い脂肪分は摂りましょう!!
脂質はわりと不足しにくい栄養素でもあります。ただ、太りたくないがために、極端な脂質カットをしてしまうと腎機能が悪くなったり皮膚がかさかさになります。
脂質は単純に脂肪になるだけではなく、中には体が正常にはたらくために積極的に摂りたい脂質(油)もあります。
ぜひコチラ「口内炎に効く油」を参考になさってください。
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