正しい糖質制限とは?
- 2023年04月29日
ひばりグループのホームページをご覧いただきありがとうございます。
こんにちは、薬剤師Tです。
前回のコラムで糖質制限はリバウンドもあるというお話をさせていただきました、今回ご紹介する原理を知って実施すれば、リバウンド軽減しながら効率よく体脂肪を減らしていくことができますのでご紹介します。
一口に糖質と言っても大きく分けて「複合糖質」と「単純糖質」に分類されます。
でんぷん質や穀物。お米、パスタ、ジャガイモ、麦類、とうもろこし等がこれに該当します。
これらはビタミン・ミネラル・食物繊維が多く、栄養価も高いです。これらは多糖類といって、糖がいくつか鎖でつながった状態になります。分解されると単糖類というこれ以上分解できない一つの塊になって吸収されます。
そのため消化・吸収には時間がかかって、甘味があまりないというのが特徴です。
甘いお菓子・清涼飲料水(ジュース類)に含まれ、おおもとは砂糖類です。
単糖類や二糖類が主、二糖類は単糖類と単糖類が合わさったもの。単糖類にはブドウ糖、果物やはちみつに多く含まれる果糖。
二糖類は砂糖、牛乳に含まれる乳糖が該当します。
そのまま胃から入って小腸に入ったときにすぐに吸収される、甘味が強いというのが特徴です。
例えばブドウ糖は糖尿病患者さんが、低血糖を起こした時の応急処置として摂ります。生命維持のためにこういった吸収が早いという性質を活用しています。
ちなみに果糖も単糖類に該当するが、これは果物に多く含まれています。
果物自体は体には良くてしっかりと抗酸化物質もあるし、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富であり部位にも依るが、でんぷん質等も多少は含まれます。
一番気を付けたいのは果物ジュースです。糖分だけを搾取している形になり、固形物をミキサーにかけて液体だけを抽出したものは栄養分も失われているので、血糖値が上がりやすい性質をもつので注意が必要です。
以上のことをふまえながら、どちらが健康に良いかというと当然、複合糖質に軍配が上がります。
ゆっくり吸収されて、時間をかけて体の中で代謝されます。
単糖類は急激に吸収されて急激に血糖値が上がるのでインスリンがすぐに分泌され体内に糖を取り込もうとします。血糖値が急に上がって急に下がることを繰り返すということです。
この血糖値の急激なジェットコースターが起こるのですが、それは血管にはダメージがかかり、動脈硬化、静脈瘤などの血管系の病気にもつながります。
【GI】
GIとは食後血糖値の上昇を示す指標、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略。 GIは、食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったもの。
食品名 | GI値 |
ブドウ糖 | 100 |
食パン | 95 |
白米 | 88 |
うどん | 85 |
パスタ | 65 |
玄米 | 55 |
バナナ | 55 |
そば | 54 |
もも | 41 |
いちご | 29 |
複合糖質はGIが低いです。
なおかつ食物繊維が豊富であることと、GIが低いのはほぼイコールです。
身近な食品でGIを表したものをいくつか載せてみました。
ブドウ糖を基準にして考えると、このように数値化ができます。70を超えると高い方の部類になります。
白米と玄米を比べるとかなり違います。
うどんとそばではうどんの方が高いです。
糖尿病やその予備軍の方には、食生活を見直すための良い参考データになるのではないでしょうか。
リバウンドも少ないリスクの少ない糖質制限というのは、単純糖質制限に視点をしぼること、
指数を考慮して白米を玄米に置き換えるなど、組み合わせを考えるとより効率的だと思います。
これから薄着の機会も増えるため、真剣に体を引き締めたいと考えている方に、少しでも参考にしていただければ幸いです!!
ひばり薬局では、患者様のご意見などを医師へフィードバックすることもあります。
皆さまの症状や経過などお聞かせください。コミニュケーションさせていただくことで親身に健康のお手伝いをさせていただきます。