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熱中症対策は今からやりましょう!

  • 2023年06月14日

ひばりグループのホームページをご覧いただきありがとうございます。
はじめまして、薬剤師Tです。

東海地方は5月中に梅雨入りし季節の進行が例年よりも早く感じられる今日この頃ですが、各地で夏日が観測され熱中症のニュースが流れたりしています、対策はできておりますか?

本格的な夏を迎える前のこの時期の過ごし方が重要となってきます。
そのキーワードは「暑熱順化」です。
暑熱順化とは体を暑さに慣らしておくことで暑さに順応しやすい体にしておくことです。
これができていないと熱中症になりやすくなります。

 

 

熱中症はなぜ起こる?

人は運動や仕事などで体を動かすと、体内で熱が作られて体温が上昇します。体温が上がった時は、汗をかくこと(発汗)による気化熱や、心拍数の上昇や血管拡張によって体の表面から熱を逃がす熱放散で、体温を調節しています。この体温調節がうまく機能できていないと体内に熱がこもって体温が上昇します。
発汗できたとしても、汗に含まれる塩分が多いためナトリウムを始めとするミネラルを失い、結果的に熱中症が引き起こされます。

そして、暑熱順化がうまく働くと発汗作用がスムーズになり汗による塩分損失も抑えられます。

暑熱順化についてもう少し詳しく見ていきましょう。

 

●暑熱順化ができていない

1皮膚の血液量が増えにくく、熱放散しにくい。
2汗に含まれる塩分が多く、ナトリウムを失いやすい
3体温が上昇しやすい

▶熱中症になりやすい

 

●暑熱順化ができている

1皮膚の血液量が増えやすく、熱放散しやすい。
2汗に含まれる塩分が少なく、ナトリウムを失いにくい
3体温が上昇しにくい

▶熱中症になりにくい

暑熱順化に有効な対策

夏本番を迎える前に日常生活の中で無理のない範囲で汗をかき、体を暑い環境に慣れさせておくことが大切です。とは言ってもサウナに長時間入る、冷房がない酷暑な環境に長時間身をさらすなど、修行じみたなことをする必要は一切ありません。
手軽にできる対策をご紹介いたします。

①ウォーキングなら30分/日:週5回、ジョギングなら15分/日:週5回
発汗と皮膚血流反応を促すには最も効果的です。
朝の通勤前、買い物で少し遠回りをする、夕飯の後など
普段から運動習慣をつけることは汗を効率よくかかせるには不可欠です、スポーツ選手が暑さに強いのは暑熱順化が上手くできているからではないでしょうか。

②筋トレをする
忙しくてもスキマ時間にサッと実践できる「筋トレ」。筋肉量が増えると血行が良くなり、「皮膚血流反応」や「発汗」が促され汗をかきやすい体になります。
筋トレは、週2〜3回、20分/回を目安に取り組んでください。
以前のコラムでご紹介した体幹トレーニングの握力強化もオススメです。

③入浴をする(シャワーだけでなく湯船につかる)
夏場はシャワーのみで済ませてしまうという方は多いと思いますが、ここはしっかりお風呂に浸かることです。入浴の前後に適度な水分を補給し、40度くらいのお湯に20分程度浸かりましょう。体が芯から温まり深部体温が上がり、汗をじっくり出せるようになります。

◎注意点
個人差ありますが、暑熱順化が整うまでには、1~2週間程度かかるので一定期間継続することです。単発的に行うなどの付け焼刃では対策になりません。
また、盆休みに避暑地に帰省するなどの機会があると順化が戻ってしまうので移動などで疲労があるときは注意が必要です。

 

ひばり薬局では、患者様のご意見などを医師へフィードバックすることもあります。
皆さまの症状や経過などお聞かせください。コミニュケーションさせていただくことで親身に健康のお手伝いをさせていただきます。