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食卓は愛と感謝の場

  • 2023年09月27日

こんにちは、ひばり天王町薬局の管理薬剤師です。
いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。

暑さも峠を越えた頃ですが体調など崩されていませんか?
暑くて食欲が湧きにくく、冷たい物ばかりを摂ってしまいがちですが、そんな時こそしっかり食べることが大切です。

今日は食について考えてみる記事にしました。
というのも人間の体は食べた物によって作られ、その質と量が健康状態を保ってていると言えます。

高齢者が子供の頃、特に戦中戦後、日本は食糧の蓄えが乏しく、現代では考えられないほどの食糧難でした。ところが、現代ではいつでもどこでも食べ物が不自由なく手に入るようになりいわゆる飽食(豊食)状態とも言えるようになりました。コンビニはもちろん、24時間営業のスーパーや外食チェーン店もあり、昼夜問わず食べたい物を好きに選んで食べることができます。(ただし一部の例外があることも承知しています。)

そんな背景も少なからず寄与しているのか、食への関心が低下し、好き嫌いや栄養バランスの乱れにつながっている気がしてなりません。
だからこそ、この便利な世の中に生まれた私たちは、食に対してのありがたみについて、今一度考えてみたい。

人生で食事は何回?

ところで人間は生まれてから死ぬまで何回食事をするだろうか?
わざわざ数えることはそうそうないとは思います。
日本人の平均寿命(男女)が84年だとしたら1日3回として3×365×84=91980回となります。
ちなみに、クックパッドには約300万のレシピがありますが、一生かけても無理です。そう考えると1回1回の食事が、価値あるものと感じませんか?
そう、食事は「愛と感謝の場」です。
食べるときに「いただきます」と唱えますが、それは命をいただくということでもあります。

肉・魚・野菜・果物にも命があり、それを育んだ人、自然環境があって命が熟し、たくさんの人の手を借りて台所にたどりつき、最終的に料理をしてくれた人によって、テーブルに並びます。そういった目に見えない人たちの助けと支えがあって、命の元をいただいて毎日の自分を作っています、だからこそ感謝をしましょうというお話です。

食べ物の立場になって考えてもよく分かります。食べ物がたやすく手に入り、しかも途方もない量の中からなぜ私のところへと思うと健気な気持ちになりませんか?日本の人口が約1億人と言われています。その1億人の中から誰のところに行って誰に食べられるのか、私のところへ来てくれたってありがたいことだと思います。尊い命は我が家にお越しいただいたのだから粗末にできない、しっかり味わって楽しみたいですね。

食卓に感謝の意をこめるための3つ

●早食いしない
●一口一口に重みがあるためよく噛んで食べる
●食べ残しをしない

特に食べ残しは命の元に対し、申し訳なくなります。
農林水産省発表の2020年の日本の年間食品ロスの量は522万トンです。これは国民一人あたりに換算するとご飯茶碗1杯分が毎日捨てられていることになります。
非常にもったいないです。

それを防ぐために普段の買い物や炊事では「食べられる量だけを作る、買う」、
外食では「食べられる量だけを注文する、盛り付ける」を心がけたいですね。

特に今は食べ物が好きな時に手に入る時代だからこそ愛と感謝の気持ちをもつ。
前回の「いま健康でしょうか?」コラムともリンクしますがこういったコンセプトがいずれは「心身の健康」に結びついてくるではないかなと思います。



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