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寒い時は「首」を温めよう

  • 2025年01月11日

ひばり天王町薬局の管理薬剤師Tです。
寒さが一段と厳しくなり、インフルエンザ等の感染症が蔓延する中、体調など崩されてはいないでしょうか?
私はこの時期は特に漢方薬の「桔梗湯」を就寝前に飲んで咽頭炎の予防をするようにしています。
詳細は別コラム「のどの痛みに有効な漢方薬」を参照してください♪

風邪やインフルエンザの原因となるウィルスが活発化するのも気温や湿度が非常に低くなるからです。
手洗い、うがい、休養、食事管理以外にも冷えから体を守ることも感染症予防につながります。

今回はその冷え・寒さ対策に重点をおいたお話です。
冷えにもいろんな要因がありますが一番は気温の低さ、温かい飲み物を飲んでも外気が冷たいとすぐに冷えにつながります。

そんな効率の良い冷え対策は3つの「首」を温めることです。首・手首・足首の3大パーツです。
3首ともいわれ、皮膚が薄く太い動脈が通っていて冷たい外気の影響を受けやすいです。動脈は心臓から送り出された多くの血液が通るところであり、ここを温めることで効率よく全身へと熱が運ばれます。

冷えると血行不良から肩こりやむくみの原因になります。マフラー、ネックウォーマー等を着て外気の影響を受けにくくしましょう。長時間のデスクワークの後は首を回すなどのストレッチをして血流を促進させておくのも効率的です。

手首

体は臓器を温めようとするため、血液が中心に集まるため指先等の末端は冷えがちです。
外出時は手袋やアームウオーマーを着用すると寒さをしのげます。

足首

手首同様に足の末端も冷えやすいです。レッグウォーマーやハイソックスを履く、入浴中や睡眠前にストレッチを行う、ウオーキングやジョギング等の有酸素運動をすることも効率的です。

冷えは万病の元とも言われているように、代謝と免疫力が同時に低下するため、ありとあらゆる病気が現れやすくなります。まず冷えることで体温が低下し血流が悪化します。すると、栄養や酸素が細胞に行き渡らなくなり、体に必要な物を作り出す代謝機能が低下します。また、白血球は血液によって運ばれるため、体内の異物を排除する免疫機能までも低下させてしまいます。そして冷えは、生命維持に重要な役目を果たす酵素の活動をも、悪くさせてしまいます。冷えにより基礎体温が低くなります。低体温になると、がんの原因となる遺伝子の傷を治す「遺伝子修復酵素」の働きが抑えられ、発がんリスク高まります。
がんの話に限定すると、体温が1度低下すると免疫力が30%低下すると言われており、がん細胞の増殖スピードは速くなります。免疫を作るために欠かせない「酵素」は、深部体温が38~40℃で活性が高まるので、芯から体を温めることを日頃から習慣付けて健康体を作っていきましょう。

外だけではなく、室内でも3首の対策で芯から温まりましょう。なかなか改善しない冷えや不調の改善につながるかもしれません。
そして、3首以外の冷え対策は、一般的な生活習慣の見直しです。

 

 

食事

冷たい飲み物、アイスクリーム、砂糖類、乳製品等はなるべく摂らないようにしてください。
温かいコーヒーや紅茶は、その瞬間は温まってもカフェインを含み、利尿作用があります。
利尿作用があるものは体を冷やします(体温を下げる)。
飲み物はお白湯が最も無難です。
食材は、その時季に合った旬の物、野菜であれば根菜類が体を芯から温めてくれます。

 

 

入浴

シャワーのみで済ませずに、3940℃くらいの湯船に15分程度浸かることで、入浴後も適度な発汗ができ、芯から温まりリラックスと疲労回復につながります。

 

 

運動

基礎体温が低い人は、基礎代謝を上げることで改善できます。それは体を鍛え、筋肉量を増やすことが効率的です。
運動にはジョギング、ウオーキング、エアロビ等低い負荷で長時間続けられる「有酸素運動」と筋トレや短距離走等の短時間に強い力を発揮する「無酸素運動」があります。
無酸素運動をした後に有酸素運動を行うと筋肉量を増やし、体温上昇も期待できます。

今シーズンは特に寒波が強いともいわれています。
それでも静岡は降雪もほぼなく、気候には恵まれています。
まだまだ寒い時期は続きますが少しでも参考にしていただければ幸いです。



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