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12月は肝臓も大忙し

  • 2022年12月08日

ひばりグループのホームページをご覧いただきありがとうございます。
師走ですね、師(僧侶)も普段と違い忙しく走り回るとされる12月、夏日があった11月から嘘のように寒さが増してきました。

この時期増えるのは、そう、“忘年会”です。そして忙しい時期の二日酔い仕事にも影響します。深酒から〆のラーメンと、若い頃は体力と回復力を過信し、なんとかどうにかなっていた気がします。よく、ウコンドリンクをチャージしてました。

ウコンドリンクは、ハウス食品の『ウコンの力』が有名で、各社からも競合ドリンクが出ています。都市伝説的な側面や個人的な見解のメディアが散見されるなか効果について検索してみて、分かったこと。
ウコンドリンクを飲んだから大丈夫(二日酔いにならいない)ではないのです。
実際に『ウコンの力』のCMでは、
飲み会シーンで「飲んだら、飲んどこ。」と言ってるだけで、二日酔いに効くとは謳っていません(プラセボ効果はあるかもしれません)
ハウス食品は、肝機能強化が期待される有効成分クルクミンなどが含まれていることから二日酔い防止の効果が期待されるとあって、現在も研究を続けているようです。
参考:https://www.house-direct.jp/contents/about-curcumin/

ウコンとは?

ショウガ科ウコン属の多年草。伝統医学のアーユルヴェーダやインド料理に使われ、また、根茎に含まれるクルクミンは黄色い染料の原料としても広く用いられてきた。今日でもスパイスとして用いられている。日本では、カレー粉に用いられるほか、クルクミンの肝機能への影響を期待して二日酔い対策ドリンクの原料にも用いられる。
クルクミンは黄色のポリフェノール化合物で、「医薬品の範囲に関する基準」では医薬品でないものに分類され、効用を謳わない限りは食品扱いとなる。

引用抜粋:Wikipedia

二日酔いとは?

酔いがさめるまでの時間には個人差があり、お酒に弱い体質の人や女性は長くかかるとされています。翌朝、起床後までにアセトアルデヒドが体内に残っていると、「頭がガンガンする」「胃がムカムカする」「吐きたくなる」などの症状が、いわゆる二日酔いです。

飲酒により体内に入ったアルコールは、胃と小腸から吸収され、肝臓に運ばれ分解が始まりますが、すぐには分解できないので、アルコールの大部分は全身に行き渡ります。その後、体内に入ったアルコールの大部分は、肝臓でアセトアルデヒドとなって、酢酸に代謝されます。この酢酸は、血液とともに全身をめぐり、筋肉や脂肪組織などで、水と二酸化炭素に分解され、体外に排出されます。なお、摂取したアルコールの2〜10%は、分解されることなく呼気や尿、汗として排泄されます。

引用抜粋:Kowa

ウコンドリンクは、クルクミンの効能で肝臓のアルコール分解を助ける(補助する)ドリンクと言えます。しかし、個人差あるアルコール分解が、追いつかないほど摂取してしまえば、当然ながら二日酔いになるでしょう。
二日酔いになってしまうと、『キャベジン』や『ヘパリーゼ』を思い浮かべる方が多いと思います。
キャベジンコーワは、もたれ、胃痛に用います。ヘパリーゼは、肝臓や胃腸に働きかけます。
私のオススメは断然、『五苓散(ごれいさん)』です。

五苓散とは
むくみ、頭痛、飲み過ぎによる二日酔いに対応する漢方薬です。五苓散は、一時的に体内に余った水を排出する水分代謝調節に機能します。
二日酔いによる、浮腫(むくみ)、頭痛、めまい、下痢などは、「水(すい)」が滞った水滞(すいたい)が原因とする症状と漢方では考えられています。
医師も薬剤師も、二日酔いになるときはあります。私のまわりでは五苓散推しが多数で「断然オススメ!」と医師からも聞こえてきます。
二日酔いの症状は、人それぞれで個人差があります、お試しになりたい方、ひばりグループの薬剤師にご相談ください。

〆のラーメンてダメ?カロリー的な?

色々食べたはずなのに、帰る頃になるとなにか物足りないと感じませんか?

肝臓では糖分を分解するよりもアルコール分解が優先されます。すなわち飲酒すると、血糖値が下がります。糖が分解されないと、脳は満腹中枢を刺激されないので、満腹感が得られず、まだ何か食べたいと感じてしまいます。さらに、肝臓でアルコールが分解される際にエネルギーとして糖が消費されるため、身体は不足した分を補おうと糖=炭水化物を体が欲するという仕組みです。

そして、アルコールには利尿作用があり飲んだ量の1.5倍も排出されためトイレへ行く回数が増え、体内の水分と塩分はどんどん失われます。尿に含まれる塩分には、ナトリウムやカリウムといった必要不可欠な栄養素が含まれます。
大切な栄養素を排出した身体は、糖と同様に、水分、塩分を要求します。ラーメンは、その条件にぴったりなのですね

水分塩分であるラーメンスープに着目すると、肝機能を応援する成分が含まれていることが分かります。旨味成分である、グルタミン酸はアルコールを分解する際に肝臓で消費され、またイノシン酸はアルコールからアセトアルデヒド、さらに酢酸へと分解する酵素の働きを促します。
具では、ゆで卵(煮卵)に含まれるLシステインに、アルコールやアセトアルデヒドを分解する酵素を活性化する働きがあり、アルコール分解を早める効果が期待できます。
締めのラーメンの推奨文のようになってしまいました。

いえいえ、けっして推奨していません。一次会から内臓(特に消化器と肝臓)は全力ハードワーク、負担がかかります。負担がかかればダメージが伴います。
そうと分かっていても、私の場合ドーパミンがラーメン店へと向かわせるかもしれません。チャーシュー(タンパク質と脂質)抜きなら、食べてもいいですか?

楽しい宴の席は、食も呑みも弾みます。コンディションと相談しながら翌日に引きづらないスマートな忘年会にしましょう。寒さや乾燥、コロナ&インフルエンザのWウイルス、酔いが進めば、感染対策が疎かになるかもしれません。くれぐれもご注意いただき、忙しい師走を乗り切って、穏やかな年末年始をお迎えいただきたいと思います。


ひばり薬局では、患者様のご意見などを医師へフィードバックすることもあります。
皆さまの症状や経過などお聞かせください。コミニュケーションさせていただくことで親身に健康のお手伝いをさせていただきます。

※ヘパリーゼ:ゼリア新薬工業株式会社の商標です。