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シリーズで、健康面を食材の視点から取り上げたいと思います。
今回は【低血圧】です。
低血圧というと、朝弱い、貧血、テンション低め、アンニュイ、だとか色々と比喩されます。無症状のケースが多く高血圧のように、大病に即結びつくイメージがありませんが、慢性的で周辺症状が見られる場合には改善したほうがベターです。

安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも低い状態をいいます。WHOの基準では、最高血圧が100mmHg以下または最低血圧60mmHg以下が低血圧に該当します。全身に張り巡らされた血管に、血液が身体中に流れ行き渡る力が低下し、血圧が正常の範囲を下回った状態をいいます。

心臓から送り出された血流が血管の内壁を押す力（圧力）を指します。
心臓はポンプとなって血管に圧力をかけ、動脈から全身の組織に規則正しく血液を巡らせています。
すべての血管に血圧はあり、 血圧の高さは心臓が血液を押し出す力と血管の拡張で決まります。 血管の弾力性も関係しています。

以前に高血圧のコラムでは、高血圧予防にの食べ物に触れています。
食材には予防効果が期待できるものや、高まった血圧を低下させる働きのある栄養を含むものを紹介いたしました。
低血圧の予防が期待できる食材は、直接的に血圧を上昇させる訳ではありません。
注：高血圧の方は塩分を控えてください、逆に低血圧の方は積極的に摂取してください、ということでは決してありません。

●肉、魚、乳製品、大豆製品（タンパク質）
低血圧の原因となる血流の低下を防ぐには、体をあたためることが大切です。たんぱく質には体をあたためる作用があります。筋肉や髪、爪など私たちの体を作る材料としても欠かません。

●かぼちゃ、ほうれん草、ナッツ（ビタミンE）
ビタミンEは抗酸化作用があり、血管を正常に保つ働きがあります。また、ビタミンEは不足すると血流が悪くなるため、低血圧予防のためには積極的に摂りたい栄養素です。
かぼちゃは高血圧に有効な、血圧の上昇を抑える栄養素である「カリウム」も多く含まれています。

●チーズ（チラミン）

チーズにはチラミンという物質が含まれており、血圧を上げる作用が報告されています。チラミンはチーズの他に、たらこやワインといった食材に含まれています。

チラミンは、薬剤との同時摂取に注意が必要です。
消化性潰瘍治療薬^※1、抗結核薬^※2などと、チラミンを含む食材を一緒に摂ると、チラミンが体内にとどまる時間が長くなり、急激に血圧を上昇するといった副作用が起こることがあります。これらの薬を服用されている方は、同時摂取しないように気を付けましょう。

●カフェイン

カフェインには血圧を上げる働きがあるため、低血圧の方はコーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物を日常的に飲むとよいでしょう。
ただし、カフェインの摂りすぎにより高血圧のリスクが高くなるといった報告もあるため、飲みすぎには注意が必要です。

※1：消化性潰瘍：食べ物を消化する胃酸や消化酵素が胃や腸の壁を傷つけてしまうこと。
※2：結核：結核菌によって肺に炎症がおこる病気。

低血圧に効果が期待できる食事を摂るだけでは、改善するのは難しいです。なぜなら、血圧の調整と食生活は密接な関係にあるからです。
食材や栄養素だけではなく、ポイントを抑えながら取り入れてください。

近年は当たり前というほど減塩の志向な気がしています、低血圧の方には適度な塩分補給が必要です。ナトリウムには、血圧を上昇させる働きがあります。
また、体をめぐる血液量が低下すると血圧がさがるため、こまめな水分補給も同時に行ってください。

アルコールには血管を広げて血圧を下げる作用があります。禁酒まで必要はありませんが呑む際には量を控え目に。

朝起きるのがつらく、朝食を抜くという方、少なくないと思います、朝食を食べる時間を睡眠に少しでも充てたいですね。
一方で、食事を摂ると血流がよくなり体が温まり血圧が上がるので、3食きちんと食べるということは低血圧予防に欠かせないポイントなのです。

●バタートーストと目玉焼き、ミニサラダとコーヒー
ケチャップに含まれるGABA（ギャバ）には血圧を下げる効果があります。

●梅干ごはん、ほうれん草と豆腐の味噌汁、緑茶

●卵かけご飯、ツナ、ほうれん草のおひたし、漬物

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皆さまの症状や経過などお聞かせください。コミニュケーションさせていただくことで親身に健康のお手伝いをさせていただきます。