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新薬「ゾコーバ」について

  • 2024年03月10日

ひばりグループのサイトにご訪問いただきありがとうございます。
先日の経営企画室のKには、間に合わなかったコロナの新薬について取り上げます。
3月5日のニュース。
厚生労働省から3月5日付で、塩野義製薬は新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」通常承認を得たと発表がありました。国内で通常承認が下りた新型コロナ治療薬は初だということです。

概要

ゾコーバは、塩野義製薬が開発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬です。一般名はエンシトレルビル フマル酸で、ウイルスの複製を抑制することで症状の悪化を予防します。

特徴
  • 軽症~中等症のCOVID-19患者さんに使用できます。
  • 重症化リスクの有無に関わらず服用できます。
  • ウイルスの複製を抑制することで、症状の悪化を予防します。
  • 飲み薬なので、自宅で服用できます。
服用方法
  • 1日2回、5日間服用します。
  • 朝食後と夕食後に服用します。
  • 水と一緒に服用します。
主な副作用
  • 下痢
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 頭痛
  • 倦怠感
注意事項
  • 妊娠中または授乳中の女性は服用できません。
  • 腎機能障害のある人は服用できません。
  • 他の薬を服用している人は、医師に相談する必要があります。
経緯
  • 2022年11月に緊急承認を取得しました。
  • 2023年3月に一般流通を開始しました。
  • 2024年3月5日に通常承認を取得しました。
詳細情報
コロナ禍中の緊急承認と正式承認の違い

緊急承認は、パンデミックのような緊急事態において、まだ全てのデータが揃っていない段階で、有効性と安全性が推定される医薬品を迅速に承認する制度です。一方、
正式承認は、通常の手続きで承認される医薬品で、より多くのデータに基づいて、有効性と安全性が確認されています。
ゾコーバは、2022年11月に緊急承認を取得し、2024年3月5日に正式承認を取得しました。

▼両者の主な違い

項目 緊急承認 正式承認
データ量 少ない 多い
有効性 推定 確認
安全性 推定 確認
承認までの期間 短い 長い
適用範囲 限定的 広い
医師への情報提供 必須 任意
副作用情報の収集 積極的 通常通り

 

  • 緊急承認は、まだ試験段階の薬を、緊急時に使えるように一時的に認める制度です。
  • 正式承認は、より多くの試験結果に基づいて、安全性が確認された薬を認める制度です。
  • ゾコーバは、緊急承認時に有効性と安全性が推定されていたが、正式承認時にはより多くのデータに基づいて、有効性と安全性が確認された。
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    ゾコーバのジェネリック化は、まだ正式に発表されていないようです。仮にジェネリクス化されるとしても日本では一般的な特許を勘案すると2032年頃かと思われます。お薬の中には企業同士によるライセンス提携などで特許期限前にジェネリクス薬品が発売されるケースがあります。
    現時点では「ゾコーバ」一択で、治療薬の自己負担額について、3割負担の人の場合、1回の治療あたり9000円の定額となっていますが、今年4月以降は約1万5000円になるということです。
    これは、一般流通品のゾコーバの金額になります。

    もと国有品(現在は所有権は薬局に移行)のゾコーバに関しては、
    薬自体にお金がかからないので、調剤料諸々程度の窓口負担です。

    現在、塩野義製薬以外にも新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 向けの新薬開発を続けているようですので、
    複数の製薬会社がCOVID-19治療薬の開発を進めてより有効性や安全性が高く治療薬が開発される可能性に期待します。



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