親知らず抜歯 - ひばりグループ

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親知らず抜歯

  • 2026年05月30日

こんにちは、ひばり天王町薬局の管理薬剤師Tです。
いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。

皆さんは抜歯をされたことがありますか?
多くの方は比較的若いうちに経験されていると思いますが、私は先日40代にして親知らずを抜きました。

今回は抜歯についての体験談と注意事項についてです。

歯科医院には定期的に通っているものの、「親知らずを抜きましょう」と言われるたびに、どこか気が進まないまま先延ばしにしてきました。理由の一つは、幼い記憶です。乳歯が抜けた後、歯ブラシがその部分に触れた瞬間、飛び上がるほどの痛みが走りました。そのときの恐怖がずっと心のどこかに残っていて、「抜歯=痛い」というイメージが消えなかったのです。

とはいえ、親知らずは隣の歯に悪影響を与えたり、噛み合わせの相手がいないことで不要な力がかかったりと、放置しておくメリットはありません。歯科医から「抜いた方がいいですよ」と何度か提案されていましたが、どこか食わず嫌いのように避け続けていました。

そんな中、親知らずについて調べていくうちに、抜歯後の注意点や痛みの仕組みが分かってきました。特に「血餅(けっぺい)」という言葉を知ったことが大きな転機でした。

血餅とは、抜歯した穴にできる血の塊のことで、これが「天然の保護膜」として働き、痛みや感染を防いでくれます。逆に、この血餅が失われると「ドライソケット」という強い痛みを伴う状態になりやすいことも知りました。仕組みが分かると、漠然とした不安が少しずつ薄れていき、抜いてもいいかなと思い始めるようになりました。

そして、左上の親知らずを抜く決心をしました。いざ診察台に座ると緊張はありましたが、麻酔が効き始めると感覚が徐々に鈍くなり、気づけば「はい、抜けましたよ」と歯科医の声。拍子抜けするほどあっけなく、痛みらしい痛みはほとんどありませんでした。むしろ抜く瞬間よりも、頬を引っ張られる感覚の方が気になったほどです。

麻酔が切れた後も、想像していたような激しい痛みはありませんでした。もちろん多少の違和感はありましたが、痛み止めを飲むほどではなく、日常生活も普段通り。あの少年時代の記憶がいかに自分の中で大きく膨らんでいたかを実感しました。

抜歯後に最も大切なのは「血餅を守ること」

抜歯後の生活で最も重要なのは、やはり 血餅をしっかり保つこと です。血餅は、抜いた穴を覆う“ふた”のような役割を果たし、細菌の侵入を防ぎ、痛みを軽減し、治癒を促します。

守るために避けること

●強いうがいをしない
血餅が流れてしまう原因になります。

●ストローで飲まない
吸う力で血餅が剥がれやすくなります。あとは麺類などもすすって食べるため口の中が陰圧になるため避ける必要があります。

●喫煙を控える
血流が悪くなり治りが遅くなるだけでなく、陰圧で血餅が取れやすくなります。

●入浴をしない
シャワーだけにとどめる(真冬の寒い時期は大変でした)

●熱い物の飲食を避ける
血流が増えて出血しやすくなります。

●抜いた側で噛まない
刺激が加わると血餅が崩れやすくなります。

これらは一見すると細かい注意点ですが、すべて「血餅を守る」という一点につながっています。逆に言えば、この血餅さえしっかり保てれば、抜歯後の痛みやトラブルは大きく減らせます。

恐怖は“知らない”から生まれる

今回の経験を通して感じたのは、恐怖の多くは「知らない」から生まれるということでした。親知らずの抜歯は怖いものだと思い込んでいましたが、実際には麻酔がしっかり効き、術後の注意点を守れば大きな問題は起こりにくい処置です。とはいえ、何度も抜くのは気が進みませんが・・・。

私は抜歯当日の夕飯は雑炊とゼリーなどの流動食にとどめました。

入浴はシャワーだけにし、運動も控え十分な休養をとることを意識して過ごしました。

翌日、痛み発症はなく鎮痛剤は不要で抗生剤だけをきちんと飲み切りました。

もちろん、抜歯には個人差があり、腫れや痛みが出るケースもあります。気になる症状が続く場合は、早めに歯科医へ相談することが大切です。

それでも、今回の体験を通じて「必要以上に怖がらなくていい」ということを実感しました。もし同じように親知らずの抜歯を迷っている方がいれば、このコラムが少しでも背中を押すきっかけになれば嬉しいです。



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